カレーライスのルーツは、インドのカレー料理にあります。カレーという言葉自体は、インドで生まれたものであり、元来はスパイスを用いた煮込み料理のことを指していました。しかし、19世紀にイギリス人がインドに入植したことにより、イギリス人向けにスパイスを加えたカレーが発展しました。このカレーは、スパイスの効いたルーに野菜や肉を加えて煮込んだものであり、インドの伝統的なカレーとは異なるものでした。
日本にカレーライスが伝えられたのは、明治時代末期になります。1898年に日本軍がインドに出兵した際、兵士たちがカレーを食べたことがきっかけとなり、日本にカレーが広まりました。当初は軍隊の食事として提供されていたカレーが、徐々に一般的な食事として広まっていきました。また、日本でカレーライスが定着したのは、戦後にアメリカ軍が日本に駐留したことにより、アメリカ人のカレーライスに触れたことが一因となっています。
日本独自のカレーライスは、インドやイギリスのカレーに比べて甘味が強く、ルーの種類も豊富です。また、日本ではカレーライスにあわせて、具材としてチキンカツやビーフカツ、エビフライなどをトッピングすることが一般的です。現在では、日本独自のカレーライスが発展し、多くの人に愛される定番の料理となっています。